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東北の伝統武術【柳生心眼流兵術】の稽古及び趣味のブログ。
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…今、目の前をまだ小さな雀が一生懸命飛んでいた。ある出来事を思い出したので、本日二回目の更新として、書いておこうと思う。

子雀が飛んでいるのを見ると、昨年拾った子雀を思い出す。ある雨の日に、なぜか駐車場に置いてあったゴキブリホイホイの粘着部分が露出され、右側の羽がベッタリくっついていて、ひっくり返った状態のまま子雀が雨に濡れていた。
自分は手乗り文鳥飼いなので、やはり愛鳥を踏まないように足元には常に気を配るクセがついていて、その日も微かに足元に気配を感じた。見ればそのような状態の子雀がいたのだ。
衰弱し、足がすくんでいた。雨に長時間濡れていたのであろう、震えていた。部屋からハサミを持ってきて、ギリギリで羽と粘着部分を切り放してようやく子雀は解放された。
見つけた時よりも衰弱しているようだが、それでも子雀は必死に飛ぼうとしている。…怖がらなくてもいい…そう想いを込めながら軽く手で包み、そのまま家の中へ。幸い、愛鳥が大きくなったために使わなくなった小さめの鳥かごがあったので、丹念に体を拭いてあげて、かごに入れた。しかし今まで大空が住処だった子雀には当然初めての体験。止まり木にも止まろうとしない。暴れるばかり…。
体温も上げなくてはいけない。そこで、やはり手で軽く包んであげることにした。もちろん最初は暴れた。怖くて震えてるのもわかった。でも根気よく頭をなでたりしていたら、やがて震えも止まり、全く暴れなくなった。居眠りまでするほどになった。とにかく小鳥が体調を悪くしているときは体温を下げない事が肝要。その日は自分が寝るギリギリまでそのままの状態を保ち、そっとかごに子雀を戻し、ようやく自分も寝ることが出来た。

翌朝飛び起き、子雀の様子を確認。するとさすが野生の雀、日が登る頃には起き出して、入れておいた餌を既に食べ散らかしていた。若い生き物の回復力に驚きながら、まずは一安心。
明るい所でよく見ると、目がまんまるで、小さくて顔に愛嬌もあり、首をかしげてこちらを見る様子がとてもかわいい。
勝手に名前をつけた。羽が生え揃うまで、一緒に暮らす家族になるのだから、それくらいは許されるだろう。
まずは動物病院探し。今までかかった動物病院は正直イマイチ。単に金儲けとしての動物医療という所感は拭えない。
そんな中で原町動物病院というところのホームページを見つけた。もう、多分任せても間違いないであろう動物への愛情がホームページを見てすぐにわかったので、数日後、仕事から帰ってからすぐにそこへ連れていった。
そこの先生は見た目は非常に無愛想だが、問診の最中の二言三言にも十分に小動物への愛情が見えた。やはりここにして良かった。素直な感銘を受ける。色々な処置をして頂いたが、診察料はいらないという。本当に立派な先生だと感じた。
最後に相変わらず無愛想な感じで、
「私も今まで何十羽も雀は保護してますが、必ず、元気になったら自然に返してやってください。じゃないと雀がまた弱ってしまいます。」
先生にそう言われた。
いつかこの共同生活にも終わりは来る事に寂しさも覚えたが、それは仕方のない事なのだ。

子雀のいる生活は、家族が増えたようでなかなか悪くなかった。玄関近くにかごをおいたのだが、仕事から帰ると必ず、どうやら自分の顔を忘れてるようで、かごの中で大暴れが始まる。
この恩知らずめ、と軽く睨みながらかごのそばに座って見つめていると、思い出したようにおとなしくなる。狭い中ではかわいそうに思い、たまにかごから出してあげると…冷蔵庫の下に入り込んだり、洗濯かごの四角い網目状のスキマに体がすっぽり入って抜けられなくなったり…短い間に楽しくも色々な思い出を残してくれた。

そんな生活が二週間程続いただろうか?ついに元気も完全に取り戻し、羽も綺麗に生え揃った。

晴れた休日の昼間に、かごに入れた子雀を外に連れ出す。やっぱり雀は外がふさわしいように見えた。かごから出して、手で軽く包む。特に暴れないので、そのまま思い出にと記念撮影もした。その後、別れは惜しいが、握った手を開いた。子雀はしばし何が起こったかわからない感じでボーっとしている。すぐに何かを感じたように、手から子雀が元気に飛びたった。最初、10メートルくらいを一生懸命に飛んで着地。見守っていると、また飛びたって、今度は信じられないくらいのスピードと高さで民家の屋根を越えて空に消えていった。
何かぽっかりと心に穴があいたような気分。部屋に戻ると文鳥たちはいるのだが、何か足りないような気分のまま、一日が過ぎた。
その後、10分ほど離れた場所に引越すことになり、子雀の事は心配ながらも忙殺されて考える事が少なくなった。

引越しも終え、ようやく落ち着いたある日、ちょっとした出来事が起きた。朝、家を出るときに、家のすぐ近くに、子雀がいた。こっちの事をじっと見つめて、歩みを進めようとしたら飛びたってしまった。
顔が本当にそっくりだった。
今もその子雀が全くの別な子雀か、一つ屋根の下で一緒に暮らした子雀かはわからない。というか、これを断言出来る人間なんてこの世にはいないだろう。
だから、どうせなら…家族として暮らした子雀が会いに来てくれた、と考えることにした。その方が幸せな考え方である気がしたから。

今でも雀を見る度に必ずあの子雀を思い出す。今頃何をしてるんだろう…と。
雨が降れば…雨に濡れていないか?
寒く、雪が降った日には…ちゃんとあったかい所で寝てるか?
つがいで飛ぶ雀を見れば、良い相手見つけたかな?子供とかももしかしているのか?
夜になれば、もう寝てるかな…と。
仲間にいじめられたりしてないか?大きな鳥に追い掛けられたりしてないか?…本当に考えだしたらきりがない。やはり一度家族になったら、離れても家族なんだとしみじみ思う。


そして先日ある所でこんな言葉を見つけた。

「遊んでいるよな小鳥でさえも、生きる為には苦労する」

多分一生忘れないと思う。あの、非力ながらも一生懸命飛ぼうとした小さい背中を。一生懸命生きようとした中指ほどの小さい命を。

あの背中を見習って、何事にも死ぬまで一生懸命であり続けたい。それをより鮮やかに記憶に刻めるように、記録したいと思った。


明日も、非力で小さな家族が今も大空のどこかで元気にやっている事を強く強く祈念する…。

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プロフィール
HN:
松本一史義次
性別:
男性
趣味:
映画・ライブ・読書・釣り・ドライブ・食道楽・ゲーム
自己紹介:
手乗り文鳥とあらゆる娯楽を愛す。
生涯一武道家、生涯一修行者を目指す。
武術はとりわけ柔術と棒術好き。
これからの武術は各流派各団体の連携も大事。認め合い学びあう姿勢はあらゆる場面で必要である。

相方と楽しむ桜の宴が春の楽しみ。
雀踊りや七夕の勾当台公園野外ライブが夏の楽しみ。
仙台ジャズフェスが秋の楽しみ。
牡鹿や石巻にハゼ、アイナメ、カレイ釣りに行くのが冬の楽しみ。

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